まぼろしの世界

空を鳥達が翔る頃 僕はまだ一人夢を見てる

胸の真ん中を打ちぬいて22cmの穴を開ける
穴の外に見える景色はどんな色彩を放つだろう

サイレンと地下鉄に歪んだこの街では
懐かしい声さえ聞こえてはこないね

まぼろしの世界では飛ぶことすら
出来ると思ってた 信じたから
あの頃の誰かと会うこともない

秋の匂いがまだ残る12月

幼い頃に見た夢の続きが今も見たくて
忘れることの出来ないモノクロの激情
まぼろしの世界

あの日々が二度とは来る筈もない
罪と罰に咲いた氷の花
わすられぬ誰かと会うこともない
遠い夏の恋は蜃気楼
眠らない街には君すらいない

秋の匂いがまだ残る12月
この冬が終わればもう春なのに


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